佐田岬半島は、日本一細長い半島という地形的特性を活かし、柑橘栽培と漁業を基幹産業として発展してきました。しかしながら、全国の中山間地域と同様に、高齢化や人口減少の影響を受け、これらの産業を未来へ継承していくための課題が顕在化しています。
NPO法人はなもりびとは、佐田岬半島に根ざし、この地の自然や文化と調和した持続可能な経済を構築することを目指し、地域資源の活用や新たな産業の創出に取り組んでいます。本記事では、佐田岬半島の基幹産業と、それを未来へつなぐための挑戦についてご紹介します。
1. 佐田岬半島の基幹産業:柑橘栽培
石垣と防風垣に守られた段々畑が生み出す高品質な柑橘
佐田岬半島の柑橘栽培は、険しい地形を活かしながら、石垣や防風垣による段々畑で育てられています。これは、強風や土壌流出を防ぎ、柑橘の品質を高めるために、先人たちが築いてきた知恵と技術の結晶です。
温暖な気候と長い日照時間に恵まれたこの地では、この半島を代表する清見タンゴールをはじめ不知火(デコポン)サンフルーツ、せとか、はるみ、紅まどんな等、多種多様な柑橘類が栽培されています。しかし、後継者不足や市場競争の激化により、この伝統的な農業の存続が危ぶまれています。
NPO法人はなもりびとの取り組み
- 環境に優しい農法の推進
農薬や化学肥料の使用を最小限に抑え、炭を活用した土壌改良を行うなど、自然と共生する農業を実践、サポートします。 - オーナー制度による新たな価値創出
都市部の消費者と直接つながる仕組みをつくり、単なる「生産者と消費者」ではなく、柑橘の成長をともに見守る関係性を構築。 - 柑橘の新たな可能性を探る加工品開発
ジュースやマーマレードだけでなく、摘果玉(青みかん)を活用した商品開発を進め、多様な市場開拓を目指す。
こうした活動を通じて、地域の柑橘産業に新たな価値を生み出し、持続可能な農業モデルの構築に取り組んでいます。
2. 佐田岬半島の基幹産業:漁業
三つの海が育む多様な水産資源
佐田岬半島は、瀬戸内海、宇和海、豊後水道という三つの異なる海域に囲まれ、それぞれ異なる漁業形態が発展しています。
- 瀬戸内海:穏やかな海でタイ、アジ、サワラなどの漁業が盛んです。
- 宇和海:独特な地形を活かしてブリやマグロの養殖が行われている。
- 豊後水道:潮の流れが速く、タチウオ、サバ、アジ、イワシなどの回遊魚が豊富。
NPO法人はなもりびとの視点
佐田岬半島の漁業もまた、人口減少や漁獲資源の減少といった課題に直面しています。はなもりびとは、漁業の持続可能性を高めるために、以下のような取り組みを推進しています。
- 地元水産物の価値向上
佐田岬ブランド魚の確立を目指し、環境に配慮した持続可能な漁法を推進。 - 漁業体験プログラムの実施
観光客や若者が漁業に関わる機会を創出し、漁業の魅力を伝えるとともに、地域内外の人々の交流を促進。 - 地産地消の促進
地元の魚を使った料理イベントを開催し、地域内での消費を拡大する仕組みを構築。
こうした活動を通じ、地域の漁業資源を守りながら、新しい経済の循環を生み出すことを目指しています。
3. 新たな可能性を拓く観光産業
観光を通じた地域経済の活性化
佐田岬半島の観光資源は、農業や漁業だけではなく半島独特の自然、そこで暮らす人々の歴史や文化もとても魅力的で価値あるものが多くあります。
- 名取地区の「石垣さんぽ路」
石垣と段々畑の景観を活かしたウォーキングツアーを展開し、歴史と自然を体験できる観光資源として活用。 - 渡り鳥と蝶の「渡りの回廊」
佐田岬半島は、渡り鳥や蝶が通過する重要なエリア。バードウォッチングや自然観察ツアーを企画し、環境保全と観光を両立。 - 日の出・月の出の名所としての魅力
名取地区から眺める日の出・月の出の美しさを発信し、訪問者に唯一無二の体験を提供。
はなもりびとの役割
はなもりびとは、観光産業の発展を単なる経済活性化の手段としてではなく、地域の魅力を発信し、住民と訪問者がつながる場を生み出す手段と捉えています。
- 農業・漁業体験を通じた地域とのつながり
単なる観光ではなく、訪問者が地域の生業に関わる体験プログラムを提供。 - 地域住民の誇りとなる観光資源づくり
地元の人々が「ここに住んでよかった」と思えるような観光産業の在り方を模索。
佐田岬半島の未来へ
佐田岬半島は、自然と共に生きる経済を築きながら、新たな価値を生み出す挑戦を続けています。はなもりびとは、地域の資源を活かしながら、持続可能な経済の仕組みをつくり、未来へとつなげるための取り組みを進めています。
農業・漁業・観光が連携し、地域の魅力を最大限に発信することで、佐田岬半島がこれからも活気あふれる場所であり続けることを目指します。
あなたも佐田岬半島の未来を支える仲間に!
佐田岬半島では、地域と関わるさまざまな方法があります。
少子化や若者の他地域への人口流出、また高齢化による影響も大きく住民だけでは産業を未来につなげていくことは難しく、他地域の方々と連携することも大切だと考えます。
ぜひ一緒に、佐田岬半島の未来をつくりましょう!
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